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引き寄せの法則に欠けている3つのこと

「引き寄せの法則」を簡単に言うと、なりたい自分、こうなって欲しい未来がすでに実現したかのように、ありありとリアルに思い描くことで現実に望みを叶える、といった法則です。

日本で引き寄せが広まったのは15年ほど前、海外からの書籍がきっかけだったと記憶しています。

当時、書店には関連本が所狭しと並べられていました。

その頃の私は、本に書いてある内容を素直に解釈し、思ったことは「引き寄せは、想念の力で夢を現実化していく魔法のような法則だ。それで簡単に願いが叶うなんて!」そんな風に単純に考えていたのです。

引き寄せには、想念プラス行動力も必要

当時自分なりの解釈で引き寄せを実践していく中、違和感のようなものを覚えはじめ、この法則には大切なことが3つ不足していることに気付いたのです。

「引き寄せの法則関連本」は、自己啓発系ではなく、スピリチュアルや精神世界の分野に分類され、極端に言えば行動を軽視し、想念の力だけで願いが叶うと、私のように解釈していた人もいたのではないでしょうか。

現実生活で地に足をつけ、それなりの正しい行動を積み重ねることで、初めて実現可能なのだと理解していた人は、少なくなかったように思います。

富豪になりたい!と切に願い、既に自分は裕福になったかのような気持ちに浸り、お金持ちである自分を確信し続けたとします。

しかし「行動せずして」、想念の力だけで大金が舞い込むなど、普通に考えたらあり得ませんよね。

それが実現するなら、世界中みなお金持ちです。

けれどもスピリチュアルの世界は、現実ではあり得ないことが起こりえるのでは!と錯覚してしまう不思議な分野でもあると思うのです。

「行動せずして(軽視して)、想念の力で願いが叶う」と勘違いしてしまうことが、引き寄せに欠けている大切なことの一つ目です。

現実化していく方法はコントロールできない

引き寄せを正しく活用し、晴れて願いが叶ったとします。しかし夢が現実化していく方法は、常に自分にとって都合の良いものばかりとは限らず、委ねることになります。

委ねるというのは、自分の意志でコントロールできない状況です。

大金を得るために宝くじを買い続ける行動や努力が、そのまま宝くじの当選という形で叶う保証はなく、結果が仕事の成功による報酬なのか、遺産相続なのか、もしくは大ケガによる保険収入なのか全くわからないということです。

それをスピリチュアル的に言えば、その人のもつカルマや宿命、運命、これまで積み重ねてきた心の在り方だったり、現実的には、本人の性質や実力、周りとの兼ね合い、時代背景、環境といった巡り合わせなど、私たち人間の知り得ない様々な要因が、網目のように重なり合い、コントロールできないからなのでしょう。

「自分にとって都合の良い方法や努力によって願いは現実化するのでは、といった思い違い」が引き寄せに欠けていることの2つ目です。

引き寄せたものには、相応の責任が伴う

引き寄せたものに責任が伴うのは、大金を得ることだけに限りません。


犬を飼う夢が叶ったとします。

確かに、犬を飼う願いを引き寄せたのは間違いありません。
適切な行動を重ね、飼うまでの経緯も、知人から譲ってもらうという、自分にとってベストな方法だったかもしれません。

この法則は、願いが実現すれば終了で、引き寄せた後にそれ相応の責任が伴うという、現実的な視点や説明がすっぽりと抜け落ちているように思います。

動物を飼うということは同時に、相応の重大な責任が伴います。命を扱うという、現実そのものです。

人間同様、食事などの健康管理に、排泄物の片付け、個体によって、性格もまちまちで、自分との相性、生活スタイルにマッチするのか・・・。

具合が悪くなった時、病院に連れていき、保険の効かない治療費を支払えるのか、旅行に行くときはどうするのか・・・。

本当に、様々なことを決めて、最期まで覚悟を持って、大切に飼うことができるのか、という細部まで真剣に考えなくてはいけません。

どんな方法であれ、願いが叶えば、得たものに対する「相応の責任が伴う」という現実的な視点が、この法則に欠けていることの3つ目です。

引き寄せには覚悟が必要

引き寄せの法則は、適切な行動を重ねること、そして引き寄せる方法はコントロールできないことや、引き寄せたことへ伴う責任といった、現実的な3つの視点が欠けていることを説明してきました。

スピリチュアルのような精神世界への過度な傾倒により、頭の中だけで、願望実現を妄想し現実を顧みず、ふわふわとした中で引き寄せを実践しても、願いは叶わないばかりでなく、現実的に得たものに対応できないでしょう。

自分が叶えようとしていることは、どんな行動を重ねていくのがベストで、叶うまでの過程に自分の都合だけを重ねることなく、良い面、悪い面すべてを受け入れ、引き寄せたことへの責任をとっていく、それ相応の覚悟が伴うものなのです。

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