日々の睡眠不足が、まるで借金のように積み上がっていくことを「睡眠負債」と言うそうです。毎日たった1、2時間くらいの睡眠不足が溜まっていくと、いつしか心身の健康を害する病に繋がるというので驚きです。
だったら「平日眠れない分、休日一気に寝だめしてしまえばいいのでは!」と単純に考えていましたが、どうやら負債を減らしているだけで、プラスにならないのが現実のようです。
統計によると日本人のおよそ4割近くの人が「睡眠負債」を抱えているそうで、それはイコール、病気予備軍の方が2.3人に1人いると考えると結構な数ですね。
睡眠の大切さに気付かせてくれた猫
我が家の猫が、食器棚から足を踏み外しケガをしました。大事には至りませんでしたが、回復するまでの4.5日間、食事をとる以外はただひたすら眠って過ごし、その甲斐あって、すっかり元の元気な状態に回復したのです。
猫の行動はとてもシンプルです。体調が優れないときは、余計なことにエネルギーを使わず、身体の回復のためにしっかりと集中して睡眠をとり、健康を取り戻すことを本能的にします。
人が何日間も眠れない日々が続けば、頭がぼーっとしてきて集中力が散漫になり、精神面にも影響を与え、心と体は繋がっていますので、いずれ様々な病気を誘発するでしょう。
猫を見ていて、睡眠って本当に大事なんだなと改めて気づかされます。人はどんなに疲れていても、辛くても、「忙しくて寝て居られない・・」と、あれこれ理由をつけ、睡眠を後回しにしたり、軽視しがちです。
人によっては眠りたいのに不眠などの病を抱えて眠れない、といった事情をお持ちのかたもいらっしゃいますがどんな理由にせよ、思うように眠れないのが、現代人なのかもしれません。
睡眠は心身に受けたダメージを回復させ、必要なエネルギーをチャージする
睡眠の大切さは、恐らく頭ではわかっているけれど、今すぐ重大な病に直結しないからと、ついつい疎かになりがちです。環境が許されるのであれば、自然のままに眠くなったら寝られる状態がどんなに幸せだろうと思いますが、そうもいかず、日常生活のあれこれと折り合いをつけ、意図的に努力して睡眠時間を確保する必要があるでしょう。
睡眠をしっかりとることは、日常生活ですり減ってしまった体力・気力を回復させ、体に必要なエネルギーをチャージし、再び元気な状態で活動するためには必須です。
身体の維持には、「食べ物から栄養補給する」といったように、目に見える形での方法なのでわかりやすいですが、精神的な気力や活力の維持や回復には、目に見えない睡眠によるエネルギーチャージが重要になってきますので、可視化できない分、後回しになりがちですが、両方バランスを取っていく心がけが大切です。
睡眠時間の確保や、質の良い睡眠をとる習慣は、心身の健康に直接繋りますので「睡眠」見直してみましょう。
質の良い睡眠に導くための10の方法
睡眠の重要性は理解できても、どうしたら質の良い睡眠をとれるか、私の実体験から10個ほどの方法を考えてみました。
とはいえ、ベストな睡眠方法は人の数ほどありますし、絶対こうでなければといった思いは逆にストレスになりますので、あくまで参考程度に、出来そうなところだけでも活用していただけたら良いですね。
質の良い睡眠に導くための10か条
1 朝は必ず決まった時間に起きる(遅く寝ても、起きる時間は変えない)
2 1日1回は日中外に出て、適度な距離を歩く
3 熱すぎるお風呂に入ると交感神経が刺激されて、目が冴えますので、お湯の温度はほどほどに
4 寝る前のお酒や大量の水分摂取、カフェインは控える
5 寝る前に考え事をしない
6 寝る直前までスマホやパソコンといったブルーライト系の画面は 体内時計のリズムを乱すので、極力見るのを控える
7 日中どうしても眠い時は、余裕があれば15分から30分ほどの軽い昼寝を取り入れる
8 寝室を適温に保つ
9 寝室の光や音を工夫する(遮光カーテンや寝心地の良いライト、時計の秒針など自分に合うものに整える)
10 寝具やパジャマなど寝返りの打ちやすいものにする
一つ一つは当たり前のようですが、実践するのは意外と難しいものです。しかしこういった小さなことから意識的に少しずつ整えていくことで、良質な睡眠の確保に繋がり、生活の質、いずれは人生の質を高める結果へとなりますので、ぜひ、取り組んでみてください。