セルフイメージとは、簡単に言うと「自分で、自分のことをどう思っているのか」を表す言葉です。
「セルフイメージが低いと良くないよ!」「自己肯定感を高めたほうが、人生が上手く行くよ!」など、頻繁に聞くと思いますが…
なぜ、自己卑下や過小評価が良くないのか、どうして自己受容が必要なのか、そもそもセルフイメージって、どんな風に出来るの?書き換えるのって難しいの?などなど…疑問だらけでした。
そこから私自身が「セルフイメージ」について学び、自らの体験から思うことは「自分を肯定し認めていくことが、人生を上手く行かせるためには本当に大事!」ということです。
ただ、セルフイメージを高めることのメリットを実感するにつれ、記事にしてお伝えしたいけれど、文字にするのは簡単ではなく、正直とても複雑で、何から手をつけたらよいか…と、3年近く悩み、躊躇してきました。
けれども、九星気学の師匠の影響もあり「知識として理解、経験し、役に立つと思うことは、記事にした方が良い!」との思いが強くなり、長文になる覚悟で、思い切って書くことにしました。
セルフイメージが作られるまで
セルフイメージが出来上がるのは、「過去の経験やトラウマ」「周囲からの影響」「取り巻く環境」「習慣」「価値観」「性格」「考え方」といった、自身が持つ性質やあなたを取り巻くあらゆることが関わっています。
日常体験を積み重ねる中で、これら全ての要素が刺激となり、感情を発動させ、自分の経験に解釈を与える過程で、セルフイメージは作られていきます。
例えば、「会社で仲の良い同僚が昇給し、自分はまだしていない」という経験をしたとします。この事実が、過去のあなたの経験や環境、価値観、性格、考え方など全てが影響し、「私には、やっぱり能力がない。学生時代にもこんなことがあった」と解釈したとします。
本当に、あなたの能力が不足しているのか、単に、同僚が優秀すぎるのか、たまたまなのか、本当の理由はわかりませんが、事実であろうがなかろうが、自分で「能力がない!」と解釈した時点で、能力がないことの納得と確信になり、強くあなたの潜在意識に刻まれ、「自己否定」となって、「能力のない私!」というレッテルが、セルフイメージとなり、固定されていくのです。
似たような経験は、人生で何度も起こり得るわけで、今回と同じような解釈を重ねるほど、自己否定のセルフイメージは、あなたの中に強固なものとして定着し、否定を覆すには、「そのイメージは間違っているよ、あなたの思い込みだよ!」と、心の底から納得し、腑に落ちる出来事や経験、解釈をし直す、否定を辞めていくなど、あらゆる方法での修正が必要となってきます。
他にも、セルフイメージが作られる要因は様々ありますが、このような形で、自分が自分をどう思っているか?という自己評価は定着していき、一度出来上がったイメージは、簡単に変えるのが難しいというのが現実です。
セルフイメージの書き換えは難しい?
書籍やネット上でも、「セルフイメージを高める方法」など、セルフイメージの書き換えに関連するワークやノウハウが多数存在しますが、ざっと見ただけでも、人生をコントロールしていると言われる97%の潜在意識が関わるので、たった3%と言われる表面意識では、仕組みは理解できても、実際に「書き換える」のは、容易でないと思います。
「じゃあ、記事に書くんだから、叶奈さんは、セルフイメージがめちゃくちゃ高いのね?」と思われそうですが、私自身、自己肯定感を高めたら、人生が良い方向へ大きく変化するメリットは理解し、実感しつつも、胸を張って「100%自己受容できてます!」とまでは言い切れず、まだ途上です。
それは、セルフイメージの書き換えは「心の深い部分に踏み込み、長い年月をかけて作られた否定に気付き、変えていく」という、大きな痛みと労力を伴う作業のため、時間がかかるのと、表面意識で「私は、自分のすべてを認めています!」と、何万回唱えたとしても、自身の至らなさを自分がよく知るだけに、違和感やら抵抗感、不信感が次々とでてきて、簡単には、言葉通りに納得できないからです。
無意識レベルでの、真の自己肯定感は、心の奥深くの97%を占める潜在意識が、「府に落ちる!」というレベルに達しないと、セルフイメージの書き換えは困難です。
人は内面の歪みを直視し、変えていくことは、物理的な手間以上に、心を刺激し、感情を揺さぶる行為ですから、一人で変えようと思えばさらに抵抗がでてきます。私自身も、心理学の講座で、書き換えのワークを体験していますが、ワークだけでは納得には到底至らず、ヒーリングや九星気学などを含めた方法も複合的に取り入れながら実践し、ようやく効果が出始めている過程です。
また、セルフイメージは固定されるものではなく、人生経験を重ねる都度、合わせて更新されていくので、世に出回る多くのノウハウを学び、方法を知っても、実際に良い方に変え続けていくのは、本当に難しいのです。
いずれにしても、セルフイメージの書き換えは、年単位の時間を要するでしょう。そして、個人での取り組みだけでなく、信頼できそうな他者から、客観的に自分について、良い面を教えてもらうなどして、自分を納得させる根拠を集めていく作業も必要になると思います。
そして、前進と後退を繰り返しながら、ゆっくりと変えていく覚悟が必要なくらい壮大なのが、セルフイメージの書き換えなのです。
セルフイメージが低いことのデメリット
そもそも「セルフイメージが低いと良くないよ!」「自己否定はしないでね」「自分を過小評価するのはやめましょう」…と言われますが、なぜでしょうか?
セルフイメージが低いからといって、人生で困る事ってある?ただ単に、自分に自信がないというだけで、別に困らないと思うし、心揺さぶられる大変な思いをしてまで、自己肯定する意味ってあるの?と、感じるかもしれません。
けれども「自己肯定感が低い」ということは、デメリットしかないです。それは、セルフイメージが低いと、「選択ミス」を連発するからです。
セルフイメージの低い人がする選択は、本来の自分の能力よりも質の落ちる、「ちょい低め安定」の微妙な状態でいることを良しとし、選んでしまうのです。
そうすると、自分を取り巻くすべてが、最良でなく「ちょい低め」になるので、本来の自分らしさからズレて、いつもどこか不満が残り「なんか違う…」と感じるけれど、大きいズレでないので、そこそこ安定しているから、無理に変える気にもならず、ぼんやりと常に人生に満足感が得られない…という悩みを抱え続けることになります。
また、自分にとって最良でなければ、有益な環境からも、人間関係からも遠ざかるので、結果的に良い情報にも、チャンスにも巡り合う機会がなくなり、人生が充実しません。これが一番のデメリットです。
しかも、無意識にでも自ら選んでおきながら、どうして気の合う有益な人間関係に恵まれないんだろう、どうしてお給料が低いままなんだろう、どうして私の人生上手く行かないんだろう…と、矛盾した悩みのループにはまります。
自分の能力より低く、質の落ちる環境にいるのだから、満足できないのは当然ですよね。
自分は能力がないと自己否定していると、低いと見積もった能力に見合うような選択を、自分が無意識にしていく行動を繰り返していきます。自分にとって有益な環境や人間関係に囲まれるチャンスが来ても、自分には、上手くやっていけないかもしれない、引け目を感じてしまうかも…と思ってしまい、そのチャンスを自らが排除してしまうのです。
その影響は、就職や結婚、人間関係の構築といった、大きな選択だけに限定されずに、洋服選びといった小さなことまで関わってきます。
こういった形で、自分の能力よりも低め安定の選択の連続が、能力のないと思い込んでいる自分を安心させ、枠から出て本来の自分にふさわしいことに挑戦しようとしないのに、いつも心の奥底では、「自分の人生は上手く行かない」と悩み続けるという矛盾をかかえ、人生が混乱していくのです。
これらが、「セルフイメージが低いこと」の、デメリットです。なので、大変な思いをしてでも、年単位の時間をかけてでも、「セルフイメージを高めること」は、人生をガラリと変えてしまうほどの、とーっても大きなメリットがあるのです。
セルフイメージを高めるメリットとは
では、「自分を肯定する」「自分に自信を持つ」「自分を評価していく」「自分を認めていく」と、どんな良いことがあるのでしょうか。
それは、それは、沢山あります。選択ミスが無くなり、自分にとってのベストが選べるようになるので、不満が解消していきます。他にも「選択肢」が増えることで、出来ることが広がり、人生が充実していきます!
やりたい事にも、素直に「やりたい」と言えるようになったり、人生への向き合い方が受け身でなく、能動的になります。とにかく自分を取り巻くあらゆることがプラスに変化していきます。
例えば、選択肢が増えると、自分では能力がないからと排除してきた事柄が、自分を肯定することで、「私に出来る!ふさわしい!」といった、取り組み可能な選択肢として入ってきます。
これは、実際の私が体験したことですが、自己評価がとても低い時は、「私は能力が低いから、雑用中心で簡易な事務が、自分には負荷が少なくて、丁度いい…」「私の会社への貢献度は、大したことがない…」「昇給しないのは、仕方がないことで受け入れるしかない…」と本気で思っていました。
けれども、自分の価値を自分で認め、正当に評価し、セルフイメージが高まるにつれ、これまで考えたこともないような「人の役に立つスキルを身に着けて、活動してみたい!」という選択肢が、実現可能な圏内に浮上し、躊躇なく「私にも出来るかも!」と思えて、素直に「やりたい」と言えるようになり、行動に移すまでに至りました。
セルフイメージが高まり、今まで無理だと諦め、排除してきたことを選べれば、人生の枠が広がり、能力に見合ったことに挑戦しているので、毎日が生き生きとしてきます。また、本来の自分に見合った環境や人に出会うきっかけもでき、人生が充実する要素が増えます。
また、低め安定の二番目以降の選択ではなく、自分にとっての一番、つまりベストな選択が出来るようになるため、ちょい低め安定で、自分を脅かすことはないけど、退屈でいつも漠然となんか違う…といった悩みが薄れ、絡まった糸がほどけるように、矛盾が解消されていきます。
他にも、守り優先で、いつも受け身で、環境や周囲の人が変わることばかり望んできた姿勢が、改善され、「自分の人生は、自分で変えていける!」と、攻めの姿勢に自然と変化していくので、行動力もついて、自信も湧いてきます。
このように、セルフイメージが高まると、人生に明るい光が差すような変化がじわじわと現れてきて、巨大なメリットとなって、人生全般を変えていくのです。
とはいえ、潜在意識が関わるため、セルフイメージは壮大です。「肯定的」に書き換える作業は、人生を変えるほどの大きなメリットがありますが、シーソーゲームで、その分、取り組みと実現には大きな負荷と時間がかかります。
こちらの記事では、セルフイメージを書き換える方法までは、詳しく書いていませんが、いつか、何らかの形でお伝えしていければと思っています。