以前なら、普通に生活しているだけで健康維持できたのに、ある年齢を境に、意識的に食事管理や運動しないと、ベストな状態が保てなくなりました。
若い頃は、考えたこともなかったですが、「何もしないと、現状維持がままならない」という現実です。
特に体調面は、顕著です。頭ではわかっているつもりでも、身を持って体験しないと、本当の意味では理解できないものですね。
私たちは、さらに上を目指すことばかりに意識をフォーカスしがちですが、実は「現状維持」にも、それなりの変化と労力が必要なんですよね。
数々のプチ不調から気づいたこと
夜眠れないのと、体が冷える日々が続き、調べたところ、どうやらカフェインが引き起こす症状だと判明しました。
コーヒー好きで、最低でも、毎朝必ず1杯は飲んでいましたが、試しに2か月ほど辞めてみたら、よく眠れるし、体は冷えなくなったしで、やはりカフェインだったか…と原因を確信したのでした。
前は平気だったのに、年齢と共にカフェイン耐性が弱くなったのでしょう。カフェインには常習性があり、急に辞めるのは負担になるので、無理のないよう徐々に回数を減らし、今はデカフェに完全シフトチェンジしています。
体力も然り、学生時代以来、運動らしい運動を継続して行うこともなく、それでもそれなりに健康体で、病気知らずでした。
ところが眠れないのと同時期に、帯状疱疹を患ったり、口角炎が頻繁にできたりと、免疫系の不調が頻発したのです。
これらの不調を境に、運動不足の生活を改め、日課として週に5日、8,000歩、距離にして6キロ程度を目標にしたウォーキングと、5分の簡単な体操を取り入れ、半年経った頃、ようやく体調は回復に向かい、一連の出来事から、現状維持したいなら、変化と労力が必要だと気づいたのです。
現状維持には労力もかかる
他にも、「現状維持を望むなら、労力も必要」です。
とある老舗の飲食店ですが、何代にも渡り、同じ味を再現し続けるために、少しずつ、レシピを変える必要があるというのです。
現状維持なら単純に、同じレシピで作り続ければ良いのでは?と思えますが、それでは、同じ味は再現できないらしいのです。
いつもの材料を仕入れているつもりが、実は、天候や田畑の状態によって味が変わり、時代の移り変わりでも、微妙に味覚が変化するそうで、同じ味だと認識してもらうには、試行錯誤といった労力が必要なのです。
他にも、美容師さん曰く、「いつもの髪形にして」と注文されても、毎回、同じカット方法とはいかず、髪質や量、顔の雰囲気も年齢とともに変化するので、微調整という労力がかかるらしいのです。
プチ変化を取り入れ、価値観を入れ替える
現状維持にも、変化や労力が必要だからとはいえ、変化に抵抗があるという場合、いつものルーティンを、簡単で負担の軽いものから、徐々に変えてみるのも、一つの方法です。
個人差はありますが、女性は特に、いつも通りの生活をしていても、ある年齢を境に、何の前触れもなく体質や体力など、身体の変化が訪れるものです。
体調を崩してしまうのは、ホルモンバランスの関係だったりしますが、もし何かしらのプチ不調を抱えていたなら、サプリメントや薬に頼る前に、当たり前になっている習慣を洗い出し、見直すことをおススメします。
以前は、それなりに上手くいっていたことでも、年齢を重ねるうちに、合わなくなっている価値観が、いくつかあるかもしれません。
不調のさなかは苦しいですが、過ぎ去った今、冷静になると、体調不良は、価値観の入れ替えを促すために起きたのかもしれない、と思えるようになりました。
ちなみに、大好きなコーヒー習慣を辞めるのは辛かったですが、今は美味しいカフェインレス商品が多数売っていますので、ストレスなく生活できています。
現状を維持していくため、さらには、今より進化するため、価値観の入れ替えは、これで終わりでなく、この先も、年齢を重ねるほど、あらゆる変化を取り入れることに慣れ行かなければと思っています。
身体が成長過程なら、今を上回ること、超えていくことに、意識や労力を全集中させても、それなりに身体が応えてくれて、ある一定の向上が期待できたけど、永遠にそのままとはいかず、いつかは掛ける労力の配分を、現状維持へと向ける比率が高くなる日が、人それぞれのタイミングで訪れるのでしょう。
「現状維持」、止まったまま、停滞してる…といった、ちょっとネガティブ寄りな印象の強い言葉ですが、実は、変化と労力がとてもかかるのが、現状維持なのです。