一般的に女性は、横の繋がりを大切にする傾向や感情に重きをおく性質が強いことからも、母と娘のような女性同士の関係は意外と難しいものです。
同じ同性同士である父と息子の関係よりも、より複雑になりやすいことは、昔から女性同士の確執が小説のテーマとされたりすることからも納得できます。
スピリチュアルでは、この世に起こるすべては偶然ではなく必然、といった考え方があるので、もし現在母娘の問題を抱えていたとしても、そこには越えなければならない学びがあり、向き合うタイミングなのかもしれませんね。
母よりも幸せになってはいけない?
母親が子育てを生きがいとしている場合、子どもが自立し自分の元を去ろうとした時、自らの存在価値が無くなることを恐れ、離れようとすることを阻止すべくコントロールしようとします。
「あの子は、私が居ないと何もできない、何も決められない」からと母親である自分に依存させることをするのです。これが、共依存関係の始まりです。
加えて母親自身、夫との関係があまり上手くいっていないなど、夫婦関係に問題を抱えている場合、後の娘さんの恋愛にも影響を与えることがあります。
特に感受性が強く、優しいタイプの娘さんである場合、母親の態度や感情を敏感に感じ取ってしまい、自分を差し置いて寄り添おうとするあまり、無意識のまま自分を犠牲にしてしまうことがあります。
「母は、自分が傍に居ないとかわいそう」「自分でなければ、相談に乗ってあげられない・・・」
といって、母親の元から離れられなくなってしまうのです。
娘さんが年頃になり、恋愛の末いざ結婚しようとなったとき、幸せになることに躊躇する気持ちが出てきます。
「母を差し置いて、自分だけが幸せになるのは、悪いことのような気がする」
「母よりも、良い結婚をすることは許されない」
こういった感情を抱くようになるのです。
女性は一般的に横のつながりが強いので、共依存に発展した母娘の場合、別の問題が複雑に絡んだ時、娘さん自身が自分を不幸にする選択をしてしまうこともあるのです。
解決の糸口は共依存に気付くこと
年頃になれば親元を離れ自立していくことが、子どもにとっては自然な形であり、同時に親にとっても喜ばしいことです。
こういった子どもの自立のタイミングの時に親離れ、子離れしたくない気持ちがあるとすれば、共依存の可能性が高いです。
共依存はなかなか気づきにくく、こういった子どもの自立するタイミングや他者との間に、何かしらのトラブルが起きて初めてたどり着くことが少なくありません。
そのまま気づくことなく人間関係の不調和を繰り返したり、母より幸せになってはいけない、親元からの自立に罪悪感を感じる、といった誤った思い込みにより、無意識に自分で自分を不幸にする選択を繰り返し、すっかり自信喪失し、人生に暗い影を落とすこともあります。
もし誰かに対して少しでも
「かわいそう」
「自分が居なければ・・・」
といったように「その人から離れられない」こんな気持ちが湧き出るなら、依存関係になっている可能性が高いです。
最終的に目指すところは「互いの自立」になりますが、まずは「共依存」に気付くことが、抜け出すための第一歩です。