油たっぷりの食べ物は、香ばしくて美味しいのですが、カロリーが高いことで体に悪そうとか、太りそうといった、負のイメージがあり、オイルをたくさん使用した揚げ物やお菓子など、敬遠される方が少なくないでしょう。
実は同じ「油」でも、種類が多数あり、積極的に取り入れたほうが良い油が存在することがわかり、現在は、勉強がてら色々試しているところです。
油についての知識をつける
油について、何の知識もない頃は、「油=不健康」の印象が強く、全般的に摂取を控えていたのですが、年齢とともに体調不良に見舞われることが多々あり、以前にも増して、健康を意識するようになった頃、「油」について、ご教授いただく機会がありました。
「油」といっても種類が豊富で、肉やバターといった乳製品に多く含まれる「飽和脂肪酸」と植物や魚に多く含まれる「不飽和脂肪酸」の2種類があります。
●「飽和脂肪酸」は主に3種類で
1)短鎖脂肪酸…バター
2)中鎖脂肪酸…ココナッツオイル・MCTオイル
3)長鎖脂肪酸…種類が多く、バター・牛脂、サラダ油、ごま油など
長鎖脂肪酸に限っては、飽和脂肪酸に分類されるものと不飽和脂肪酸に分類されるものがあります。
中鎖脂肪酸を多く含む、ココナッツオイルやMCTオイルは内臓脂肪になりにくく、体にも良いとされています。
●「不飽和脂肪酸」は主に魚や植物に含まれる油で
1)オレイン酸(オメガ9)…菜種油やオリーブオイル他
2)リノール酸(オメガ6)…サラダ油やごま油やグレープシードオイル他
3)α-リノレン酸(オメガ3)…アマニ(亜麻仁)油、えごま油
DHA/EPA(オメガ3)…魚
の3種類があります。
近年は、特にオメガ3系の油が体に良いと、様々な情報番組でも取り上げられているので、ご存じの方も多いかもしれません。
他にも、「不飽和脂肪酸」にはトランス脂肪酸といって、マーガリンやショートニングがあり、市販のパン・ケーキ・ドーナツ、揚げ物にも使われ、悪玉コレステロールを増加させ、善玉コレステロールを減少させるといった、動脈硬化など生活習慣病のリスクを高めるため、海外では、食品への使用を禁止している国あるといった、健康には良くない油も存在します。
また数年前から、コーヒーに溶かして飲む「バターコーヒー」として話題になった「ギー」といって、バターオイルの一種で無塩発酵バターから水分、タンパク質などを取り除いて良質な脂肪分だけでできたオイルがあり、様々な健康効果があるとのことで試したことがありますが、風味など好みがわかれるかなといった印象です。
油の種類によって、それぞれ働きが異なり、控えたほうが良い油と、積極的にとり入れたほうが良い油と様々ありますので、取り入れる際には注意が必要です。
毎日小さじ1杯の「オメガ3の油」を取り入れる
近年、「オメガ3」といって、植物油や魚介に含まれる油には、動脈硬化、アレルギー、不眠の予防をはじめ、細胞分裂や成長、全身の細胞膜の材料になるなど、体を健やかに保つ上で欠かせないといった結果も報告されています。
「オメガ3」と「オメガ6」は体内で作り出すことの出来ない「必須脂肪酸」のため、食事から摂取するしかありません。
「オメガ3脂肪酸サプリメント」もあるようですが、厚生労働省のホームページを見ると「サプリメントの効果や健康的利点は、明確ではない」となっていますので、純粋に、食事から採るのが安全かもしれませんね。
また「オメガ6」に至っては、日本人は特別努力せずとも普段の食事から十分取れていて、むしろ若干取りすぎの部分があるので「オメガ6」と「オメガ3」のバランスが、2対1になるように「オメガ3」を意識的に摂取するのが良いようです。
「オメガ3」の油を定期的に摂取するには、魚を食べるのも良いですが、毎日となると大変なので、現在はどこのスーパーにもほぼ置いてある「アマニ(亜麻仁)油」か「えごま油」が一番手に入りやすく、1日小さじ1杯ほどで十分とのことなので、継続しやすいと思います。
「オメガ3」系のオイルは、熱、光、酸素に弱く劣化しやすく、加熱調理には不向きなので、私は毎日ヨーグルトに入れて食べています。他にも、ドレッシングや調理済みのお料理にそのままかけて食べるのもおすすめです。
現在、「オメガ3」系のオイルを毎日とるようになってから4年目になりますが、あくまでも個人の感想ですが肌のかさつきがだいぶ軽減され、水分保持能力が上がったように感じます。
とはいえ、どんなことでも言えますが、一つの食品から、劇的な健康効果を求め、過剰摂取するのは危険ですので、許容範囲内で取り入れながら、色々なものをバランスよく食べることで、健やかな毎日を送りましょう。