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相手の言動にイライラする本当の理由とは

生きていると、人間関係の悩みは尽きないものですが、無性に「相手の言動にイライラすること」って、ありませんか?

イライラの理由は、「相手は自分の写し鏡」とか、「成長のために、相手が与えてくれる試練」など、問題を解決するには、「イライラの捉え方や解釈の仕方を変えればいい」と、プラス思考的な方法がよく言われますよね。

確かにその通りで、プラス思考は良いと頭では理解できて、実践した結果、一時的には苛立ちを静めることはできても、それだけでは、真からの納得には繋がらないと感じる経験をされている方は、少なくないかもしれません。

捉え方や考え方を変えるだけでは解決しない

私をイライラさせる人がいるのは、自分がより成長するためだから、捉え方を変えたり、解釈の仕方を工夫すれば、怒りは徐々に収まるでしょう…といった、精神論的な考え方があります。

確かに、一時的には、心の乱れは落ち着くかもしれませんが、似たような出来事が起きた時、同じ対処法を繰り返すばかりでは、本当の意味で、心からの納得にはならないものです。

今は以前ほど、腹が立つことは減りましたが、私は人にイライラすることがしょっちゅうで、どうしてこんなに心かき乱されるのかを考えたところ、「3つの理由」があることに気付きました。

自分を分析し、心の深層を探ることで、やっと「イライラ」の意味を理解できるようになり、まずは、なぜその感情が発生するのかといった仕組みがわからないと、プラス思考や捉え方を変えるといった精神的アプローチは、ほぼ対処療法に終わってしまい、イライラループから永遠に抜け出せないと思いました。

そして、自分のことは変えられても、他人のことは変えられないし、コントロールすることはできないと、頭ではわかっているつもりでも、いざとなると、上手く対処しきれないのも、やはり仕組みがわからずに、表面をなぞっただけのポジティブ思考で解決しようと、試みてるからなのですよね。

なので、「どうして自分は、特定の相手の言動に、こんなにイライラするのか!」といった、根本的な理由を始めに知り、納得したうえで、プラス思考といった精神的アプローチをするという順番が、一番の解決の近道かもしれません。

期待値が高い相手ほどイライラする

相手にイライラする根本的な理由の1つに、「期待が高くなる相手にほど腹が立つ」といったものがあります。

人は、相手が自分の思った通りの反応を示さなかったり、こちらの期待する言動を取ってくれないと、イライラするものですが、同じことをされても、相手によって、何も感じない相手と、無性に腹が立つ相手がいます。

特定の相手だけに腹が立つのは、「この人との間柄なら」とか「この人の立場だったら」とか、自分がその人をどう見ているかによって、「きっと、この人は、私の思った通りの言動をしてくれるのでは!」という、大きな期待を寄せるからかもしれません。

「この人との間柄なら」とは、旦那さんや奥さん、パートナー、ご両親、友人などが当てはまるかもしれません。

「この人の立場だったら」とは、会社の上司や先輩、同僚、他にも、お子さんがいるとか、動物を飼っているとか、同じ病を抱えているなど、自分と境遇や立ち位置が似ている相手などが、当てはまるかもしれません。

他にもありますが、いずれにしても、自分にとって「この人は、何かあったとき、○○の反応をしてくれるだろう」「あの人は、□□という態度をするだろう」という、それぞれの人に対する一定の期待は、多くの人が少なからず、持っているものではないでしょうか。

なので相手が、自分の期待していたものと大きくズレた言動が返ってきたとき、無性に腹が立つのです。

そして、相手との関係性や、期待値の高くなる相手であればあるほど、思った通りの言動をしてくれないと、大きなイライラや怒りに発展するのだと思います。

特定の人物像に対する思い込みに気付く

相手にイライラする理由の2つ目に、「特定の人物像に対する思い込み」があります。特手の人物像とは、「旦那さんとは、〇〇であるべき」「母とは、△△してくれるもの」など、自分からみた役割を持った人のことです。

例えば、家のことを全くしない旦那さんがいます。ご飯を食べれば、食べたものはそのままにしておく、ごみ捨てや掃除も奥さん任せです。

この話を聞いて、どう思ったかによって、ご自分の「特定の人物像」に対する思い込みに気付くことができます。

もし、「旦那さんなら、家事を協力しあうのが当然」とか「家のことは旦那さんがやってくれるのが普通」と思っている人なら、とても腹が立つかもしれません。

けれども、「家事全般は、奥さんがすること」と思っている人なら、さほど違和感は感じないでしょう。

他にも、お子さんが風邪をひいて会社を3日休みました。症状が落ち着いたので出社したら、自分と同じようにお子さんのいる境遇の方から嫌味を言われました。

この話の場合も、「同じ境遇でも、他人に寄り添えないタイプの人もいる」と思ってる人からすれば、少しは腹が立つかもしれませんが、仕方がないと、割と早くに切り替えできるでしょう。

けれども、「子どもがいるという、自分と同じ境遇を持つ人なら、子どもが病気になった時、会社を休むことに共感してくれるはず」という思いがある場合、こちらの気持ちを全く理解できずに、予想と違った態度を示した相手に、とても強い怒りを覚えるはずです。

このように、「特定の人物像」に対して、ご自分がどういう思いや理想像を抱いているかによって、反応の仕方が全く変わってくるもので、同じ状況に遭遇しても、イライラしやすい人と、しにくい人がいるということです。

自分の価値観や信念、性格的要素に気付く

相手にイライラする理由の3つ目に、自分がどんな価値観や信念をもって、人とコミュニケーションを取っているか、そして、自分はどんな性格や性質を持っているか、というものがあります。

私の、ある人に対するイライラを、近しい人に話すと、気にしすぎだよとは言わないものの、どうしてそんなことで腹が立つのだろう…許容範囲が狭いのね!と思われているような返答がよくあったため、私は他の人と比較して、他人のちょっとした言動に、すぐイライラするタイプなのだと思いました。

他の人は、なぜそんなに他人の言動にイライラしないのかと思い、自分の心を深く探ってみると、私は人と接するとき、「相手を気遣った反応」や「相手がして欲しそうな態度」や「相手が喜びそうな言動」をしようと、いつも心がけ、努力していることに気付きました。

例えば、メールを送るとします。自分は相手に伝わるように、丁寧にわかりやすい文面で送ったのに、その返信が、「たったの一言」だったり「適当と感じる内容」だったりすると、相手との対応の差に、自分が軽く扱われたような気持ちになり、気遣いを感じ取れない鈍感さに腹が立つのかもしれません。

だから、相手の人に対しても、「メールの対応は、こうあるべき」と思っていて、それが出来ない人や、しようとしない相手、気遣いにすら気付かない人が許せなくなるから、激しくイライラするのでした。

自分が「人と接するときは、こうあるべき」という価値観や信念は、誰もが少なからずあるはずです。それぞれ自分の持つ価値観があれば、自分がその価値に近づこうと努力しますから、一定の労力をそこに注いでいるわけです。

そうなると、こちらが大切に培ってきた価値観を否定されるような態度を取られると、自分が信じて、努力してきた価値観が、軽く扱われたような気持になりやすく

その信念や価値観が強ければ強いほど、そして、こうあるべき理想の自分に近づこうと努力している人ほど、反対の態度をとってくる相手が許せなくなるのですね。

また、そうした信念や価値観にプラスして、「理想が高い」とか「完璧主義」といった、性格的な要素が合わさると、大変なことになるわけです。

仕組みがわかれば、相手へのイライラは軽減する

日頃、私たちの言動を突き動かすのは、無意識に沸き上がる感情ですが、その都度、何が原因でこの感情が起こるんだろう…などと、その理由を、深く考える人はあまりいませんので、ご自分の価値観や信念に気づくのは、本当に難しいです。

けれども、特定の人の言動に、いつもイライラする場合、自分では気づかない思い込みや信念、価値観、性格的な要素が複合的に隠れているものです。

そこに気付かないと、何度も同じことを繰り返す自分が嫌いになったり、認められなくなったりと、自己否定の原因になることもあります。

今回、掲載している「相手にイライラする3つの理由」が、すべて当てはまる方もいっらしゃれば、1つしか当てはまらない方もいらっしゃるかもしれませんが、「相手を腹立たしく思う原因がわからずに、モヤモヤする」とか「プラス思考の精神的アプローチだけでは、解決できない」と感じている場合、ぜひ、参考にしてみてください。

ご自身で、分析して気づくのは大変ですし、難しいですが、こうして一つずつ仕組みがわかると、どうすることもできないと諦めていた問題が、少しずつ軽減していきます。

同じことが起こったときに、ご自分の中で原因となる流れやしくみがわかっているので、少しずつですが、ご自分を縛っていた思い込みや信念、価値観を手放していくきっかけになるので、解決へと導かれやすくなるでしょう。

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