日々ウォーキングしている公園には、多くの野良猫が住んでいます。
そこにまるちゃんという一匹の猫がいました。
先日、16歳で生涯の幕を閉じました。老衰でした。
調和すること、生き抜くことの素晴らしさ
野良猫の寿命はおよそ4・5年といわれているので、16歳まで生きるというのは、かなりの大往生です。
まるちゃんは16年もの間、公園に来るボランティアやウォーキング中の人、近所の人、通りすがりの学生さんなど、人懐っこい性格から、みんなが可愛がると同時に関わる人々を元気にしていました。
亡くなる時ボランティアの方数人が看取り、翌日には小さな祭壇も準備され、お花やぬいぐるみ、缶詰など絶やすことなく本当に愛された猫でした。
ケガをすれば病院へ連れていき、まるちゃんも人の愛情に応えるようにボロボロになった老体を抱え必死に生きていました。
外気が40度を超える真夏、大雪が降り氷点下になる真冬、雨が降りしきる梅雨の時期、時には人から嫌がらせを受けていたこともあったと聞きました。
それでも16年もの長い間、過酷な環境で暮らしてきたのです。
どんなに辛くても、苦しくても、最後まで必死に生き抜いたまるちゃんから多くのことを学びました。
そして懸命にお世話をしている人々の深い深い愛情を感じました。
私たちは、まるちゃんから必死に生き抜く姿勢と愛を持って人と動物が共存し、調和していくことの素晴らしさを体験する機会を与えられたのだと思います。
周囲に散りばめられた多くの学びに気付く
日々の生活では辛いこと、大変なこと、嫌なこと、泣きたいこと、逃げ出したいことが山ほどあります。
そんな時、公園猫まるちゃんが16年もの間、野良猫として過酷な環境を生き抜いたことを思い出すと勇気がでるのです。
また人と公園猫まるちゃんが教えてくれたことは、自分以外の家族、友達、会社といった身近な人間関係や、人と動物といった種の違う同志の関係など、世の中は自分とは異なるもの同士の関係で成り立っていて、もし、すべての関係が対立なく調和していけば、世界中は愛に包まれるだろうと思うのです。
自分の周囲を見渡せば、この物質世界には、日常の中から学びになることが山ほど散りばめれらていて、そこに気づいていこう!活かしていこう!とする意志持つことが、多くの学びに気づくきっかけになります。
そんな色々な考察を私に与えてくれた公園の猫まるちゃんは、私の大切な先生です。
またいつか、きっとどこかで会えると信じて、それまでの間安らかに、ゆっくりと休んで欲しいと願っています。