長い人生、誰もが一つや二つ「思い出したくない」「消してしまいたい」「受け入れなくない」そんな過去をお持ちではないでしょうか。
終わってしまった出来事に対して「嬉しかったり」「楽しかったり」心地よい思い出なら、いつまでも忘れずにいたい気持ちになりますが、否定的な印象が強い記憶は、なかったものにしたくなるものです。
失敗経験を受け入れられなかった過去
過去の失敗を思い出しては、幾度となく「後悔」を繰りかえすうちに「思い出すのも嫌になる」「自己嫌悪に陥る」いっそうのこと自分の中から「なかったことにしてしまう」私が何年もやっていたことです。
「アロマハンドリラックススクール」に通っていた頃の出来事です。案の定、途中で嫌になり最後は渋々通い、最後の検定試験も受けずに終了しました。アロマスクールに限らず、仕事、恋愛、趣味、何もかもが続かない。当時の私は「始めたことが続かない」これが最大の悩みでした。
最初は始めたことに後悔、次は続かなかった自分に失望、そのうち考えるのも、思い出すのも嫌になり、結局何もなかったことにする、これがいつものパターンで、「失敗」と思った瞬間、どこかで反省はしているけど「失敗を受け入れ、原因を分析、次に生かす」この作業が全く出来ず、次の選択のとき、経験がさっぱり生かされず、何度も同じ過ちを繰り返していました。
失敗経験を、未来の糧にする
上手くいかなかった過去を受け入れるのは勇気のいることです。失敗を認めれば「自分はダメ人間」「いつもいつも、物事が続かない」「あきっぽくて、しようもない性格」こんな風に、自己嫌悪から抜け出せなくなりそうでした。
失敗をなかったことにするのは、瞬間的には楽でしたが、原因の分析をしていないので、同じような出来事が起きた時、経験が全く生かされず、結局同じことを何度も繰り返すため、表面上はなかったことにしていても、潜在意識は失敗を記憶していますから、セルフイメージは下がる一方です。
自分の行動がたとえ失敗に終わったとしても、別の角度から見れば、ただの失敗とはならず、学びを見つけたり、分析すれば、次に生かせる種を見つけることに繋がったはずです。そのためには「失敗だった・・」と切り捨てず、上手くいかなかった経験を再度思い出し、分析する作業が大切だと気づいたのは、何度も同じ失敗を繰り返す自分に、ほとほと嫌気がさしたからです。
本当は分析なんて面倒だし、自分と向き合うのは何より苦しいものです。けれども同じ過ちの繰り返しをやめ、自分を認めていくには時間がかかってもいいので「その出来事から何を得たのか」「どうして上手くいかなかったのか」自分と向き合って、分析するしかありません。
自分と向き合った経験により、過去の出来事は「失敗」でも「自己嫌悪」するためだけの材料ではなく、いつか同じような出来事に遭遇した時「使える知恵」となり、「未来の糧」となり、自らを助けてくれるでしょう。